周囲に違和感を抱きながら育ったスキーターの心の支えとなったのは、優しいメイドのコンスタンティンだった。スキーターが思い出すコンスタンティンのまなざしの深さには、演じるシシリー・タイソンの人生経験の深みが表れている。黒人女優のパイオニアであり、テレビシリーズ『East Side/West Side』(63〜64)では黒人で初めての準主役を務め、本作にも登場する昼ドラの長寿シリーズ『Guiding Light』に初めてレギュラー出演した黒人女優でもあった。映画『サウンダー』(72)、エミー賞受賞のTVムービー『ジェーン・ピットマン/ある黒人の生涯』(74)など、黒人の苦難の歴史を描いた作品は彼女の代表作だ。他の主な作品に『フライド・グリーン・トマト』(91)、『奴らに深き眠りを』(97・未)など。私生活ではマイルス・デイヴィスとの結婚で知られるほか、人権・教育・人種問題の活動にも尽力している。
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