PRODUCTION NOTE プロダクションノート
6月9日(土)全国ロードショー ソウル・サーファー
リアルさを追求した撮影の舞台裏
ショーン・マクナマラ
 本作に迫真性を持たせるため、製作チームはハワイのサーフィンの中心地であるオアフ島の北海岸とカウアイ島でロケ撮影をしている。マカハ、ワイメア・ベイ、サンセット・ビーチ、タートル・ベイ・リゾートといったサーフィン・スポットは、ベサニーが幼い頃から親しんでいる場所だ。彼女も自身役のスタントとして出演しているが、そのためにはベサニーとアナソフィアの体が視覚的にマッチするように、様々なカメラ・トリックが必要とされた。「あそこまで巧みに合わせられたのは驚異だね」とマクナマラ監督。「身体のサイズはまるで違うが、二人にはどこか通じ合う部分があったんだろう」
 撮影の佳境は何と言ってもサメの急襲シーンだ。製作チームは全長14フィート(約4メートル26センチ)のイタチザメの複製を作成した。それを見たベサニーは衝撃を受けたという。「あんなに大きくて恐ろしいものだったなんて、不思議な気分になった。でも、かっこいいとも思ったの。サメって本当に美しい生き物だから」。事件の緊張感とサメのリアルさを高めるため、ポストプロダクションではサメのCG映像も使われた。
 ポストプロダクションではまた、アナソフィアの左腕をベサニー特有の肩口で切れたものとして描くため、視覚効果チームは緑色の袖をつけて撮影したアナソフィアの腕を変換し、腕の切り口が露出しているショットすべてにデジタル映像を挿入した。『フォレスト・ガンプ/一期一会』でゲイリー・シニーズが演じたダン・テイラー中尉に施されたものとよく似た作業である。「高い技術を要するプロセスなんだ」とマクナマラ監督。「ベサニーがサーフィンをしているショットでは、彼女をあらゆる角度から見せる必要があって、それを視覚効果と合わせるのが実に難しかった。でも結果的に素晴らしい映像が出来上がったと思う」
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